数学の勉強法「”反応”に着目」

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数学の問題は「計算」「文章題」「関数」「図形」「統計学・確率」に分けることができます。
「計算」は訓練さえすれば、できるようになることが多いです。理解せずに暗記をしている人も、計算はある程度できます。理解をして計算できるのが重要ですが、その一方で、暗記で問題が解けることも否定せず、責めないであげてほしいです。
理解と同様に、暗記も、数学において重要な学習方法だからです。理解が大事か暗記が大事かという問題は、ここでは割愛します。

では、多くの学生が苦手な「文章題」をどう考えればよいか?
「文章題」はできる人とできない人の差が激しいです。
計算と異なり「理解すべきこと」「覚えるべきこと」がわかりづらいためです。
さらに言えば、「反応すべき部分」がわかりづらいのです。

「反応」とは「問題を読んだときの反応」のことで、問題文にある「数学的フレーズを変換する」という「反応」のことです。
「反応」ができるかどうかで、数学の問題が解けるかが決まるのです。

例を挙げます。
問題文に「二等辺三角形が~~~~~~~~~~~~~。」とありました。あなたは何を思い浮かべますか?

恐らくは、ほとんどの方が「何を求めればいいかもわからなのに、そうしろというんだ?」と考えると思いますが、それは間違いです。「指示がなければ何をしていいのかわからない」のであれば、「文章題」は決して解くことはできません。なぜなら、「文章題で指示があるのは、”答えを求めよ”だけ」だからです。それなのに、「文章題」の中には、およそ「答えと直接関係なさそうなことが多かれ少なかれ含まれています」。

ではどうすればよいでしょうか?二等辺三角形の例に戻ってお話します。
結論から言うと、「二等辺三角形」という文字が見えた時点で、「反応」しなければいけません。言い換えると「二等辺三角形の数学的性質を、頭の中あるいは紙に書ける」というような、「反応」をすることが必要です。

具体的には、以下のような性質です。

「二辺が等しい」「二つの底角が等しい」「頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分する」の3つです。前の2つは知られていることが多いですが、3番目の数学的性質は難しいのではないでしょうか。中学で習う「合同」という分野で、出てくる数学的性質です。
実際の入試で出題される問題に、この「反応」ができないと解けない問題が出る可能性があるので、「二等辺三角形」を見た段階で3つの数学的性質をすべてに気付く日宇用があります。

ただ、ここで言いたいことは「3つも覚えなければいけない」ということよりは、むしろ「指示がなくても、”二等辺三角形”という単語を見て、数学的性質をアウトプットできる」ことです。「文章題」が苦手な方は、3つ思い出すどうのこうの以前に「フレーズに反応する」という「数学リテラシー」を持っていません。答えを求めるにはどうすればいいだろうとしか考えません。再確認すると、「文章題の中には、答えと直接関係なさそうなことが多かれ少なかれ含まれています」。数学の問題ではずべての情報を使わないと答えにたどり着かないように作られることが多いので、「文章題の中の、反応できていない(使っていないフレーズ)が存在する」時点で、解けないことが多いです。こういう事情があるため、十分に知識がある人でさえ、正当にたどり着けないのです。もったいないです。大事なのは「フレーズに対する反応」です。「答えが大事ではない」というのは、このような理由です。

また、「文章題」に限らず「数学」は、一つ知らないことがあると、そこに「自信のなさ」がしみ込んで?「あー、私わからない(´・ω・`)」と思わされてしまいます(本当は、ただ「知らない」だけなのに、です)。もったいないです。

さらにいうと、これはもう呪いのように付きまといます。
「文章題」が苦手な方の復習の仕方は、ほぼ100%「その問題」を復習するというものです。何が言いたいかというと、「問題”全体”」を復習するというのは、そもそも複合的な知識とその関係(理屈)を復習するということなので、「わからない部分がある」場合は、復習ができるわけがないということです。

これが「数学が丸暗記になってしまう」カラクリです。

数学の「文章題」には、二等辺三角形の例のように、何らかの変換が頭に浮かばなければ解けない「フレーズ」があります。この「変換できるべき・覚えるべき”フレーズ”は決まっています」。そこを学ぶのが「文章題」の正しい学習法です。それ以外の勉強は、まず間違いなくできるようにはなりません。解けるようにならないどころか、理解すらできません。
そのうえ、一つの「文章題」に気づかなければならない「フレーズ」は一つだけではないので、何か一つでも知らないことがあると、その問題は解けないのです。
一時は丸暗記でしのいでも、数字が変わるだけでわからなくなります。

その代わり、算数・数学で、「反応」すすべき「フレーズ」は、他の科目に比べると、非常に少ないです。だから、数学ができる子は、勉強しなくても点数が取れることがあります。つまり「新しい分野に入っても、その分野ではなく、それ以前の分野の”反応”が完璧であれば、そもそもその新しい分野で新しく学ぶことが、圧倒的に少ないから」です。もっと言えば、例えば、中学1年生の数学「文字式」を完璧に理解し、覚えているとしましょう。そうすると、その次の分野である「方程式」で学ぶことは、「=でくっつける」だけと言えます。これは極論ではなく、それぐらい「数学の、ある分野で覚えることは、それ以前にほとんどやっていまっている」ということです。裏を返して言えば「方程式を学びたいと思ったときに、以前の分野がわからないまま始めても、何もできない」のです。

「自分の、問題文に潜むフレーズに対する反応力を上げる」ことこそが、数学勉強法の大部分を占める、上達の秘訣なんです。

問題文は「変換して、答えと文章をくっつける」ように読まなければ問題を解くことはできないのです。

そして、実は、「文章題」以外の分野である「計算」「図形」「統計学・確率」も、すべて「反応」を鍛えることでブラッシュアップできます。「計算はできるけど文章題はできない」という子の何割かは、実は「計算」もできないのです。

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