数的処理のコツ「数的推理”順列と組合せ”」
① 場合の数
事象Aの(がおこる)パターンの数のこと
ex…サイコロを2つ同時に投げた時、ぞろ目となる場合の数を求めよ。
「場合の数」というのは「パターン数」に変換して考えます。数学では「場合の数」のように、数学語?のような表現をもっています。それを理解して覚えることも、数学の成績を上げるために大切なことです。
② 記号とその意味
(1) n! (nの階乗)
「n!」⇔「n個のものを順番に並べる場合の数」
計算式は以下のようになります。
n!=n(n-1)(n-2)…2・1
例1…5人の学生を一列に並べる方法は何通りあるか。
解答1…5!=5×4×3×2×1=120通り
(2) nPr (Pはpermutationの頭文字)
「nPr」⇔「n個のものからrを選んで並べる場合の数」
計算式は以下のようになります。
nPr=n!/(n-r)!
=n(n-1)(n-2)…(n-r+1)
例2…6人の学生から4人選ぶときの並べ方を求めよ。
解答2…6P4=6×5×4×3=360通り
注…本来nとrに書く文字や数字は小さく書きますが、表記の都合上、大きくなっています。(3)のCも同様です。
(3) nCr (CはCombinationの頭文字)
「nCr」⇔「n個のものからrを選ぶ場合の数」
計算式は以下のようになります。
nCr=n!/r!(n-r)!
=n(n-1)(n-2)…(n-r+1)/r(r-1)(r-2)…2・1
例3…7人から3人の選び方は何通りか求めよ。
解答3…7C3=7×6×5/3×2×1=35通り
組合せを考えるときのコツは「順列を先に考え、そこから”並びをなくす”」ことです。
文面表現としては”組合せ”ありきで、「組合せに並び替えが発生する」ように思います。しかし「計算の考え方は文面表現とは異なる」ので”順列を先に考えないとうまくいかない”のです。
組合せを考えるときは「順列の順番をなくす」と考えましょう。
例4…ある9人を3つの組に分ける。分け方は何通りか?
解答4…組合せを考えるときのポイント「順列→組合せ」で考えないとうまくいかないので、この問題もまず順列で考えます。この問題を順列で考えるというのは、3つの組の区別をつけるということです。まずはA,B,C組に分けると考えて、後でA,B,C組の区別をなくします。
9人をA,B,Cの3つの組に分ける場合の数を考える。
まず、9人の中から3人を選んでA組のメンバーとすると、その場合の数は
9C3
残りの6人から3人を選んでB組のメンバーとすると、その場合の数は
6C3
残りの3人は自動的にC組となるので、9人をA,B,Cの3つの組に分ける場合の数は
9C3×6C3通り
A,B,Cの区別をなくすと
1つの分け方に対してA,B,Cの区別は3!通りなので
9人をA,B,Cの3つの組に分ける場合の数を、この3!で割ってあげれば、9人をA,B,Cを3つの組に分ける場合の数を求めることができる。
よって、求める場合の数は
(9C3×6C3)/3!=280通り …答