「数学は丸暗記じゃなくて理解が大事だ!」と学校や塾で言われて、何をすればいいのか分からなくなっていませんか?
公式の意味や成り立ちばかり追いかけて手が止まるくらいなら、まずは解き方のパターンや公式を「暗記」することから始めて大丈夫です。私(藤本)の指導経験上、暗記は数学の思考を進めるための最強の武器です。「暗記=悪」という言葉に迷う必要は一切ありません。
この記事では、多くの人が勘違いしている「方程式を解く」という言葉の本当の意味を解き明かし、なぜ私たちが因数分解という道具を使うのか、その本質を一緒につかんでいきましょう。
今回扱う問題
次の二次方程式を解きなさい。
\(x^2 - 5x + 6 = 0\)
【NGデバッグ】\((x-2)(x-3) = 0\) を解くと \(x = 2, 3\) になるのはなぜかわかりますか?
突然ですが、一つ質問です。
「 \((x-2)(x-3) = 0\) を解くと \(x = 2, 3\) になるのはなぜか、説明できますか?」
ここで手が止まってしまったり、「そういう決まりだから」としか答えられない人は、実は「方程式を解く」という言葉そのものに惑わされている可能性が高いです。
思考の修正:「方程式を解く」を「方程式に当てはめて成り立つ値を求める」と読み替える
実は「方程式を解け」と聞いたときに、「OK、方程式を解けばいいんだね!」で思考が止まっている人は、一生解くことができないんです。なぜなら「方程式を解くとは何か」を知らないからです。
ここで、英語の発音のたとえ話をしてみましょう。
【英語の「rest」と発音のたとえ話】
「rest」のように「r」が入っている単語があっても、多くの初学者は「レスト」とカタカナ読みをしてしまいます。そして、その後いくら練習しても発音が改善されることはありません。なぜなら、「rest を読みなさい」という指示を「レスト」という日本語の発音と紐づけてしまっているからです。
でも、本当なら英語の「r」の発音と、日本語の「ル(r)」の発音は全く異なります。この違いを無視してどれだけ「rest を発音しなさい」と考えても、英語の綺麗な「rest」の発音にはなりませんよね。
では、どうすればいいか?「r の口の動き方を学ぶ」ことに尽きます。「r の口の動き方を学ぶ」からこそ、初めて「rest」を英語として正しく発音できるようになるわけです。
このたとえ話の「r の口の動き方を学ぶ」というのが、数学でいう「方程式に当てはめて成り立つ値を求める」に対応します。
そして、「方程式を解け」というのは「rest を発音しなさい(r の口の動きを知らないのに!?)」と言われているのと同じ状態なのです。
先ほどの質問に戻りましょう
「 \((x-2)(x-3) = 0\) を解くと \(x = 2, 3\) になるのはなぜかわかりますか?」
この疑問に、今なら答えられますか?
私たちは \((x-2)(x-3) = 0\) を「解いている」のではなく、「式の \(x\) に代入して成り立つ値が 2 と 3 である」と考えているからなんです。
- \(x = 2\) なら: \((2-2)(2-3) = 0 \times (-1) = 0\) となり、確かに成り立ちますよね。
- \(x = 3\) なら: \((3-2)(3-3) = 1 \times 0 = 0\) となり、こちらも確かに成り立ちます。
※ここで「 \((2-2)(2-3) = 0\) 」の計算が納得できない方も安心してください!文字式のページから復習すれば必ずできるようになります。数学は「戻っていい」んです!というか、戻れば戻るほど本質に近づいていくと捉えておくくらいで丁度よいですよ☻
模範解答と解説(メタ解説)
① 模範解答
\(x^2 - 5x + 6 = 0\)
\((x - 2)(x - 3) = 0\)
\(x = 2, 3\)
② なぜこのステップで解けるのか?
さて、まず \(x^2 - 5x + 6 = 0\) を解くわけですが、ここで思い出さなければいけないことがありましたね?
そもそも「方程式を解く」って何でしたっけ?
そうです。「方程式が成り立つ値を求める」ことでしたね。
③ なぜ因数分解するのか?
そこで疑問が起こります。
「なぜ因数分解するの?」「どういうときに因数分解するの?」という疑問です。
結論としては、「因数分解した後の式」を想像できなければいけません。
因数分解した後の式は \((x-2)(x-3) = 0\) ですよね?
この式を納得して解くことができなければ、「なぜ因数分解をするのか」を理解することはできません。これは先ほど学びましたね。忘れた方は、上にスクロールして見返してみてください。
※それでもわからない方は、藤本数学塾の公式LINEから気軽に質問してくださいね!
④ 因数分解をする本当の理由
まずは \((x-2)(x-3) = 0\) を納得して解けたことにしますね。
そうすると、 \(x^2 - 5x + 6 = 0\) の左辺を因数分解するわけですが、なぜ因数分解するのかは、もうわかりますね?
そうです!因数分解すると、「方程式に当てはめると成り立つ \(x\) の値をすぐに計算できるから」です。
⑤ 模範解答を「自分使えるようにする」まとめ
最後に、模範解答をどうやって自分使えるようにするかを整理してみましょう。
- \(\text{(i)}\) まずは「方程式を解く」というのは「方程式にあてはめて成り立つ値を求める」というふうに読み替えなければ、方程式はわからないです。
- \(\text{(ii)}\) 次に「なぜ因数分解するか」ですが、「因数分解した後の式が \((???) (???) = 0\) の形になる」ことを知っていなければいけなかったですよね?
- \(\text{(iii)}\) 因数分解した後は、 \((x-2)(x-3) = 0\) にあてはめて成り立つ \(x\) を求めます。
【復習のために】実際の指導で行っている復習方法
実際に、私の塾で生徒に指導している復習方法を紹介しますね。
【ここに手書きのノート写真を掲載】
(※画像をご用意のうえ、WordPressに挿入してください)
理解度チェック(類題に挑戦!)
「方程式に当てはめて成り立つ値を求める」という感覚がつかめたか、次の問題で確認してみましょう!
類題:次の二次方程式を解きなさい。
- (1) \(x^2 + 3x - 10 = 0\)
- (2) \(x^2 - 6x + 5 = 0\)
- (3) \(x^2 + 4x - 32 = 0\)
👉 次のステップ(LEVEL 2:因数分解・解の公式の完全使い分け)の解説ページはこちら
最後に:暗記から逃げなくていい
「理解できないから進めない」と止まってしまうくらいなら、まずは基本の公式や解き方を素直に暗記して使ってみてください。「使ってみたら意味が分かった!」という瞬間が必ず訪れます。暗記はあなたの思考を助ける最高の武器です。自信を持って、一歩ずつ進めていきましょう!
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